寺垣武とは?
ものづくりを続ける70年間現役の機械技術者
学生時代より機械工作にのめりこみ、戦時中は兵器開発に携わる。戦後はキヤノン株式会社、日本電気株式会社(NEC)などの技術顧問を勤める。産業機械を中心に様々な機器の開発に携わってきたフリーの機械技術者である。
寿司のネタを自動で握る「すしロボット」から、総重量40トン以上の原子力発電所の扉の設計など、産業にかかわる機器の開発を様々な企業にて行う。
1980年代より本格的にオーディオテクニカにてオーディオ機器、アナログプレーヤー、スピーカーの開発にて、NHK、雑誌など数多くのメディアに出演。
寺垣プレーヤー
「精度」を追求した究極のプレーヤー
寺垣武がオーディオテクニカの創始者である松下秀雄氏と共にプロジェクトチームを立ち上げ3億円の費用をかけ「究極アナログプレーヤー」の開発を行う。
プレーヤーごとに音の違いを楽しむオーディオ的な見地ではなく、アナログプレーヤーを「レコードの盤面の溝の情報を正確に読みとる装置」とし、「精度」を徹底的に追求し開発を行う。
完成したアナログプレーヤーの「Σシリーズ」は国内外で高い評価を得る。
寺垣スピーカー
従来のスピーカーとはまったく違う音場を表現
寺垣武は「音は波動である」と提唱し、通常認識されている「空気の濃淡の音波(縦波)(空気の粗密波)」以外の音波に着目したスピーカーの開発を行う。「音は空気の分子振動を介して伝わる」という仮説をたて、その音の伝わる方法を「波動」「物質波」と名づける。1980年より「波動(物質波)」を効率的に発生させる寺垣スピーカーの開発を続ける。
寺垣スピーカーは従来のコーン紙を使ったスピーカーとはまったく違う音場の表現をするため、オーディオの楽しみを大きく広げるスピーカーとして評価されている。
経験則的であった「波動」を慶應義塾大学の武藤教授によって科学的に捉える研究進められている。「寺垣スピーカーが通常のスピーカーとは違い、不思議な音を出している」と体感した武藤教授が研究の結果、寺垣スピーカーより出ている音波は、既存の音波(縦波)だけではなく、「横波の音波」が出ていると観測した。